2018年11月6日火曜日

【〜にとって】N3 日本語文法

【Nにとって】


意味

〜の立場から見ると。判断や評価の内容が後ろに続く。


接続

N(主に人物を表す名詞)+とって


例文

  • 私にとって家族が一番の宝物だ。
  • あなたにとって一番大切なものはなんですか?
  • 留学生にとって日本の物価が高いのは問題だ。


【Nにとっては】


「Nにとっては」 と「は」がつく場合があるが、これはある事柄を取り上げたり(主題にしたり)、対比的な意味を持たせる役割がある。

例文
  • 私にとっては、犬も大切な家族の一員です。
  • 彼にとっては安くても、私にとってはとても高い。


2018年11月5日月曜日

【まるで〜のようだ】日本語文法 N3

【まるで〜ようだ】


意味

比喩[ひゆ](例え)を表します。本当はそうではないけど、具体的な例を挙げて「〜みたいだ」「〜に似ている」という時に使います。

接続

まるで + 名詞 + の + ようだ
まるで + 動詞(ている形) + ようだ

例文

  • 本当に日本に留学できるなんて、まるで夢のようだ。
  • 彼は足が速く、まるでトラのようだ。
  • 彼は何をされても動かなくて、まるで眠っているようだ。
  • 彼はいくらお酒を飲んでも酔っ払わない。まるで水を飲んでいるようだ。

【〜ともなく】日本語文法 N1

「〜ともなく」

 意味

はっきりとは意識せずに、その動作をしている様子を表す

接続

動詞のじしょ形+「ともなく」
*動詞以外では「どこからともなく」と言う表現がよく使われる。この場合の意味は「どこからかわからないが」

例文

  • どこからともなくいい匂いがしてきた。
  • 聴くともなくテレビをつけていたら、知り合いがテレビに出ていて驚いた。
  • 暇な夜は待つともなく連絡がこないかしきりにケータイを見てしまう。


【決して〜ない】日本語文法 N3

決して〜ない

意味
「絶対に〜ない」
「どんなことがあっても〜」


「決して〜ない」は強い意志や、禁止を表します。丁寧に言うときは「決して〜ません」と言います。


例文【強い意志】
  • 僕は決して君を忘れはしない。
  • 彼は決して嘘をつきません。

例文【禁止】
  • 危ないですから決して真似しないでください。
  • 明日は大切なテストなので決して遅刻しないでください。


2018年10月31日水曜日

「〜ようにする」「〜ことにする」

「〜ようにする」「〜ことにする」

「〜ようにする」と「〜ことにする」は似たような表現方法で意味の違いがわかりにくい!という人もいますので確認しましょう。


「〜ようにする」

  • 健康のために嫌いな野菜も食べることにする。
  • ダイエットのため、毎日階段を使うことにする。
  • 12月にJLPTの試験を受けるので、毎日日本語を勉強するようにしている。
  • 毎日水を2L飲むようにしている。

「〜ようにする」は、何か新しい習慣に対して、これから「できるだけ努力する」という意思を表します。3つ目と4つ目の例文のように「〜ようにしている」と言うと「その習慣が一定期間続いている」ということを表すことができます。


「〜ことにする」

  • 健康のために嫌いな野菜も食べることにする。
  • ダイエットのため、毎日階段を使うことにする。
  • 12月にJLPTの試験を受けるので、毎日日本語を勉強することにしている。
  • 毎日水を2L飲むことにしている。

「〜ことにする」は何か新しい習慣に対して、これから「必ず行う」という強い意思を表します。3つ目と4つ目の例文のように「〜ことにしている」と言うと「その習慣が一定期間続いている」ということを表すことができます。


まとめ

「〜ようにする」も「〜ことにする」も新しい習慣に対して自分の気持ち(意思)を表す言葉ですが、「〜ようにする」は「できるだけ」という意味があり、「〜ことにする」は「必ず」という意思の強さの違いがあります。

皆さんも毎日日本語を勉強する「ことにしましょう!」

「閉める」と「閉じる」の違い

「閉める」と「閉じる」

  • ドアを閉める
  • ドアを閉じる
このように「閉める」も「閉じる」も使える言葉があるように、2つの言葉の違いは非常にわかりにくいです。今回はどのような言葉に「閉める」が、どのような言葉には「閉じる」が使えるのか考えながらその言葉の違いを考えたいと思います。

他動詞?自動詞?

「閉める」は他動詞で、「閉める」の自動詞は「閉まる」です。一方、「閉じる」は他動詞と自動詞の両方に使用することができます。


辞書での意味は?

しめる:「本来構造物の一部を構成しているものを動かし空間をなくす」
とじる:「離れていた部分を元に戻して一つにする」

これだけではわかりにくいので実際の例を見ながら考えましょう。


「閉める」しか使えない言葉

  • カギを閉める
  • 蛇口を閉める


「閉じる」しか使えない言葉

  • 目を閉じる
  • 教科書を閉じる
  • 傘を閉じる
  • 会議を閉じる


「閉める」も「閉じる」も使える言葉

  • ドアを閉める、閉じる
  • 窓を閉める、閉じる
  • フタを閉める、閉じる
  • カーテンを閉める、閉じる

「閉める」と「閉じる」の違いは?

「カギを閉める」「水道を閉める」のように「閉める」には物の一部を動かして通っている状態を通らない状態に変化するという意味があります。イメージとしたは何かをまわしてって通らない状態にするのが「閉める」です。

一方、「目を閉じる」「教科書を閉じる」のように「閉じる」には空いていたものが元に戻る、両端を合わせた状態になるという離れた状態のものが元に戻る様子を表します。さらに、「閉める」には「会議を閉じる」のように続いていたものを終わらせるという意味もあります。

「閉める」も「閉じる」も使える「フタを閉じる」という言葉に関しても、「ペットボトルのフタを閉める」のように何かを回すものには「閉める」を、「タッパのフタを閉じる」のように両端を合わせるものには「閉じる」がよく使われます。


2018年10月29日月曜日

「〜ところに/へ」「〜ところで」の違い

「〜ところに/へ」「〜ところで」の違い


「〜ところに(へ)」

  • 坂を登ったところに大きい建物がある。
  • 出かけようとしたところに(へ)電話がかかってきた。
  • 日本語の勉強をしようとしたところに(へ)友達がやって来た。

「ところに」は「ところ」+帰着点を表す格助詞「に」の形で、「ちょうどそういう状況の時に、誰か(何か)が出現する」という意味になります。「〜ところに」の前には「〜しようとしている/〜しようとしていた」という形をとることが多く、後ろには人やものの事態が出現する表現(来る、やって来る、かかって来る)などの言葉が続くことが多いです。


「〜ところで」

  • 駅の改札を出たところで待っていて下さい。
  • 橋を渡ったところで休もう。
  • その選手はゴールしたところで倒れてしまった。

「ところで」は「ところ」+動作の場所を表す格助詞「で」の形で、前の動作や変化に一区切りがついた状況のもとで、何かが起こったり何かを起こしたりすることを表します。「〜ところで」の前には「〜た」の形が来て、後ろに続く文には状態の変化や動作を表す表現(開始する、終わる、倒れる、変わる、なる)などの言葉が続くことが多いです。


参照:国際交流基金 日本語教育通信
https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/teach/tsushin/grammar/201106.html

2018年10月26日金曜日

「〜てくる」「〜ていく」時間の経過 N4 N3 文法

「〜てくる」「〜ていく」時間の経過


今日は「〜てくる」と「〜ていく」の時間の経過について学習します。
「時間の経過」とは、時間の流れの中で、話題にしている時間を基準にします。

「〜てくる」
ある状態が現在まで継続していたことを表す。

「〜ていく」
ある状態がこれからも継続することを表す。


「●」を話題(基準点)とすると、以下の図で表すことができます。

→ 「〜てくる」→ ● → 「〜ていく」 →

例文:「〜てくる」
  • 幼い頃からピアノの練習を続けてきました。
  • 空いていた道が少しづつ混んできました。
  • スマートフォン(スマホ)を使っている人が増えてきました。

例文:「〜ていく」
  • これからもピアノの練習を続けていきます。
  • 夕方になるとますます道が混んでいくはずだ。
  • スマホを使う人はこれからもっと増えていくでしょう。

日本語を一生懸命勉強してきた人も、そうでない人もこれから一緒に日本語を楽しく勉強していきましょう!!

2018年10月25日木曜日

【〜し、〜し】N4文法

【〜し、〜し】

いくつかの事柄を並列するときに使う。

例文
  • 台湾の食べ物はおいしいし、人は優しいし、本当にいい国です。
  • お腹が空いたし、少し疲れたし、少しカフェで休憩しよう。
  • 冬は寒いし、朝も起きられないし、好きじゃありません。

な形容詞を【〜し】に接続する時には、【な形容詞の [だ形] + 〜し】となります。

例文
  • 日本はきれいだし、静かだし、いい国です。
  • 彼は親切だし、明るいし、とても人気です。

注意点

授業で生徒に例文を書かせた際、このような回答をする生徒がいました。


  • 日本語の授業は楽しいし、難しいし、とても専門だと思います。

【〜し】で接続する言葉の意味は同様の意味(良い意味、悪い意味)にならなければなりません。

例文

  • この部屋は大きいし、広いし、きれいだし、私も住みたいです。
  • 今日は疲れたし、眠いし、もう勉強したくありません。

このように注意した後に、もう一度文章を作ってもらうと、

  • 日本語の授業はおもしろいし、わかりやすいし、先生はきれいだし、とても楽しいです。
という例文を作ってくれました。嬉しい笑

まだ【〜し、〜し】という文法をきちんと説明しきれていないので、アドバイスお願いします。

2018年10月24日水曜日

【〜すぎる】N4 日本語文法

【〜すぎる】

動作や状態が普通の程度・水準を超えていることを表す。通常、良くない、または好ましくないことに使う。


[V-ます]+ すぎる

例文

  • 台湾でお金を使い過ぎました。もうおこづかいが残っていません。
  • ちょっと食べすぎて、お腹が痛いです。
  • 昨日はお酒を飲みすぎたので、今日は頭が痛いです。


い形容詞 + すぎる

例文
  • 台湾の天気は暑すぎる。
  • このハンバーガーは私には大きすぎて、一人で食べられません。
  • このケーキは甘すぎるので、あまり好きではありません。

な形容詞 + すぎる

例文
  • 最近は暇すぎます。毎日家で漫画を読んでいます。
  • 静かすぎる場所は、かえって落ち着きません。
  • この問題は簡単すぎるので、みんな正解しました。

最近は【〜すぎる】の使い方が変化している?

最近若者を中心に以下の様な使われ方をすることを良く耳にします。
  • 昨日のインスタのストーリー面白すぎて何回も観たよ。
  • このお菓子美味しすぎる。しかも安いし最高すぎる。
  • このアニメ観たすぎる。このキャラクターも可愛すぎて好きすぎる。

上記にある様、本来は良くないこと、好ましくないことに使われる表現ですが、例のように良いこと、好ましいことに対しても【〜すぎる】が使用されるようになってきました。

先ずは本来の意味をしっかり学習し、日本人の若者と話す機会があれば現在良く使われる表現を使ってみるのもいいかもしれません。